みえてくる

卒制に関してどうにもこうにもうまくいかない、
あー頭の中では上手くいってるんだけど

でも友達に話したら妙案を教えてくれた
あーなるほど

そういうことってあるよね




つげ義春の「大場電気鍍金工業所/やもり」を買って読む


すごく暗いこと言ってるのに絵がとぼけているところが好きだ


出てくる女の人も美人すぎないところがいい


全然美人じゃないところがホントっぽいというか、市井の人の話って感じ


わたしは「やもり」が特に好きだった


辛い目にいっぱいあってとうとう優しい内職の夫妻のところへ泊めてもらおうと夜な夜な家に行くんだけど


家の灯りにやもりがいるのを見て怖くなって逃げ帰ってしまう


そのなんでもない終わり方が、あっけなさがとてもいい


前半はつげ義春のこどもの頃がモデルとなっている「義男」が主人公となっているが
この義坊が大人の事情を読めなくているところが逆にそのやるせない状況を引き立たせている感じがしてぐっとくる


このやるせなさ、
でもそのやるせなさにユーモアがあるからいい


世の中辛いことがいっぱいあるなんてきっとみんな百も承知だけど
辛いことを辛いままに描いたんじゃ芸がない


わざわざそれを作品にするんだから
「それでもなんとかやってけるのよ」って笑えなきゃ